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2009年10月26日

先々代の五十回忌法要にて


 一昨日の20日、先々代・新太郎の五十回忌法要を執り行いました。先代の義雄、つまり私の父はすでに他界しているので、父の弟で今年米寿を迎えた叔父が主となっての法要でした。代々お世話になっている寺で読経をいただいた後、縁者が集ったおときの席で、ひとしきりの昔話。7人の子をなした祖父の話は、12歳で別れた私にはどれも耳新しいことばかりで、今さらながらに祖父の生前の姿がしのばれました。

 それにつけても、浅野太鼓が今あるのは、代々の先祖のお陰だということをあらためて感じました。このところ体調がすぐれず、いつになく弱気になっていましたが、祖父の法要が私に元気をくれたようです。先行きがまったく見えない世の中ですが、一日一日頑張っていくしかない。そんな決意を期した一日でした。合掌。

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2009年10月16日

紅葉の季節、若手の挑戦


 紅葉の季節。つい先日まで濃い緑だった木々の葉が、日に日に黄色から赤へと色づいています。NHK大河ドラマ「天地人」で、幼いころの直江兼続が「あなたは紅葉になるのです」と母に説かれたシーンがありました。幹を守るために葉は散る。その散りぎわ、葉は自分の生命を燃やし尽くして真紅に色づくのだと。そう思って見れば、紅葉とはなんと理屈にかなったものか。

 そんな美しい紅葉になることを目ざし、我が社では今、二人の職人が新しい技術に挑戦しています。南君と紺谷君。南君は2作目ながら前回よりはるかに大きな御所車、紺谷君は初めての楽太鼓枠の製作にゼロから取り組んでいます。御所車、楽太鼓ともに、これまでは工程の一部を外注に頼っていたのですが、お客様のご要望に幅広く対応するにはやはり一貫した自前の技術が必要であり、これまで木工の現場で腕を磨いてきた二人にその任を託したのでした。

 「気配り」という言葉があります。これはもともと木工細工の「木配り」、つまり木をどう木取りして組み合わせれば、動かず、緩まない仕上がりになるかを見極めることからきているそうです。御所車は重量物を支え、かつ美観がものをいう工芸。楽太鼓も歪みのない真円の枠が命。どちらも的確な「木配り」「気配り」こそがもっとも重要な要素。二人がこの難しい課題に向き合い、土・日曜もいとわず研鑽に励んでいる姿は頼もしい限りです。窓の外の紅葉を眺めながら、若手の成長に胸がふくらむ今日このごろです。

研鑽に励む2人の職人

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