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2010年2月22日

春に向かって


 春を間近にした時期によく使われる言葉が「三寒四温」。寒い日が三日続いたら、あたたかい日が四日続き、そのうち次第にあたたかい日の割合が多くなって春になるという意味です。そんな春待つある日、栃木県小山市から須賀神社の沼部宮司さんが来社されました。予定通りに太鼓の検品をいただいた後、しばしの四方山話。その話題たるや、陰陽道のことから、日本人の所作の話、日本文化の奥義についてなど、宮司さんの視野の広さには驚かされるばかり。実に有意義なひと時をすごさせていただきました。
宮司さん(左から2番目)
(宮司さん(左から2番目))

 そして昨20日夜は、太鼓の里資料館で恒例の和太鼓ライブ「ASANO BEAT」を開催。今回は、元鬼太鼓座メンバー壱太郎のソロライブで、ソロとして独立して以来4年間にわたって積み上げた修練の成果を力いっぱい披露してくれました。壱太郎、これからもどうか頑張って、大きな太鼓打ちを目ざしてください。
壱太郎
(壱太郎)

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2010年2月 9日

心に残る名器の音色


 仕事柄、コンサートに行くと言えばほとんど太鼓の公演ですが、2月2日、久し振りにヴァイオリンのコンサートにお邪魔しました。日本音楽財団によるチャリティーコンサートで、演奏者は竹澤恭子さんと江口玲さん。楽器は、日本音楽財団が一流の音楽家や若手の有望演奏家に無償で貸与している世界の名器「ストラディバリウス1710年製カンボセリーチェ」。となれば、これはもうあれこれ説明しなくてもどれほど素晴らしいコンサートだったか想像していただけるでしょう。胸にしみ入るような深い響きの音色と、下半身から上半身、肩、腕、手首、指先、顎と、全身を使って奏でるブラームスの名曲。目に映るのはヴァイオリンを奏でる演奏者の姿でありながら、耳に届くのはまるで演奏者とヴァイオリンが一体化して紡ぎ上げたかのようななめらかな旋律で、「表現」という行為の奥深さをあらためて感じさせられました。世界に稀な名器の音色と、努力を重ねた演奏者の技巧、そして演奏者育成に大きな貢献を果たしている日本音楽財団の理念。そのどれもに心からの拍手を送った演奏会でした。

 明けて3日。窓を開けると外は一面の雪景色。朝刊の一面は相撲協会理事選に貴乃花親方が当選としたとのニュース。二所ノ関一門を離脱して出馬し、当選した貴乃花親方は37歳。自分のことを振り返っても、男30代は何かをやれる年頃。きっと相撲界に新風を吹き込んでくれることでしょう。まだ誰の足跡もないまっさらの雪に重ねて相撲界の革新を期待し、清々しい一日の始まりを迎えた朝でした。

 翌々日の5日金曜日は、六本木のサントリーホールで、声明(真言宗普山派)と太鼓のコンサート『千響』。200人のお坊さんと太鼓とのコラボレーションは圧巻の太鼓絵巻。人の声と太鼓の音に酔いしれた2時間でした。
声明(真言宗普山派)と太鼓のコンサート『千響』
※画像をクリックするとPDFが開きます。

 続く土曜日、同じくサントリーホールで釧路蝦夷太鼓のコンサート。メンバーは消防士や救命士の方々など、本業をまっとうしながら修練に励み、2時間の舞台は胸に迫るコンサートでした。終演後、太鼓の搬出を手伝いながら「よくぞここまでやった」。そんな思いがこみ上げ、打ち手の皆様に本当に頭の下がる思いでした。地方発東京コンサート、太鼓文化の裾野の広がりに乾杯! プロの方々も油断していられませんよ。
釧路蝦夷太鼓のコンサート
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