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2010年8月30日

二つのイベントから元気をもらう


 いっこうに衰える様子のない暑さの中、二つのイベントを訪ねました。
 一つは、20日から22日まで開催された鼓童の「アース・セレブレーション」。第1回目が行われたのが1988年で、以後毎年の夏の恒例行事として、佐渡島に定着。今年もたくさんの人で賑わい、外国人の姿も多く、私もロサンゼルスとシドニーの知人とばったり。城山でのコンサートをはじめ。フリンジやワークショツプの内容も充実し、今や「地球の祝祭」という名称どおり、地球規模のイベントに成長したことにあらためて感激しました。来年は鼓童結成から30年の節目にあたるとのことで、ますますの発展が楽しみなところです。
 二つ目は、富山県の利賀村で11日から今日まで開催されている「SCOT 夏2010」。1982年に第1回が開かれた世界演劇祭「利賀フェスティバル」の延長線上にあるイベントで、26、27日の両日は、打楽器奏者の高田みどりさんと韓国の伝統琴奏者池成子(ち そんじゃ)さんの競演が行われました。お二人とも、この道何十年というベテランだけに、絶妙に呼吸の合った音の絡み合いは見事というほかなく、研ぎ澄まされた一流の芸の奥深さにしみじみと感じ入ったひとときでした。帰途には雨あがりの深山の清澄な空気をたっぷりと吸い込み、しばしの避暑ができたのも嬉しい副産物でした。

 「継続は力なり」。二つのイベントから新たな元気をもらい、27日は栃木県へ太鼓の配達に。近ごろは長距離の運転はどうもおっくうになりがちですが、浅野の太鼓が着くのを待っていてくれる人がいる限り頑張って走りますので、どうかこれからもよろしくお願いいたします。


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2010年8月18日

猛暑の夏、太鼓で心も熱く

 

石田さんと鳥居理事長

サントリー地域文化賞

 

 今夏の猛暑は北海道にも及び、札幌や室蘭では観測史上初めて35度前後の暑さを記録したとのこと。そんな暑さの北海道で、心も熱くなるようなニュースを一つ。昭和42年、北海道の釧路市で結成された「北海道くしろ蝦夷太鼓保存会」が、地域における文化活動に顕著な功績のあった団体を顕彰する「サントリー地域文化賞」に選ばれ、8月4日、東京のサントリーホールで授賞式がおこなわれました。くしろ蝦夷太鼓の生みの親、石田榮一さんは40年以上にわたって釧路市に蝦夷太鼓を広める活動に尽力された功労者。今年89歳の高齢にもかかわらず、檀上でのごあいさつの立派なこと。太鼓界にもたらした貢献とともに、あらためて尊敬の念を強くした一幕でした。

 それからおよそ1週間。同じく東京を舞台に、東京新聞、財団法人児童育成協会(青山劇場、こどもの城)との共催で、今年も「TAIKO JAPAN」を開催。和太鼓の鑑賞と体験、チャレンジを大きな目標に、太鼓コンサート「青山太鼓見聞録」「太鼓見聞録外伝」、太鼓の表現を競う「東京国際和太鼓コンテスト」、さまざまな講座で和太鼓を学ぶ「和太鼓カレッジ」を4日間にわたって繰り広げました。「青山太鼓見聞録」では、鼓童の藤本吉利さんや島根の今福優さん、奈良の「舞太鼓あすか組」さん、東京の「三宅島芸能同志会」さんなど熟練の打ち手が集まり、この日だけの選りすぐりの演目を披露。またコンテストでは組太鼓部門と大太鼓部門に合わせて30組が出場し、それぞれに熱演の汗を流しました。結果として、見事に賞を射止めた人がいる一方、悔し涙を流して帰途についた人もいますが、この経験から学んだことの大きさは、きっといつか演奏に反映されるはず。どうか新たな闘志を燃やして、次のステップにチャレンジしてほしいものです。

 コンサートに出演してくださった皆さん、コンテストに出場された皆さん、ご同行の皆さん、連日観覧してくださった皆さん、カレッジで講師を務めてくださった皆さん、そしてスタッフの皆さん、どうもありがとうございました。


東京国際和太鼓コンテスト&カレッジ

ワークショップ

青山太鼓見聞録

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2010年8月 5日

暑さの中にも心涼やかなできごと


 言わないでおこうと思いながらも、つい口をついて出る「暑い!」。全国的に酷暑が続く中、北陸でも先月の16日以来、連続21日、30度を越す猛暑が続いています。天気予報を見れば暑さはこれからも続く見込みのようで、確かに夏らしい夏ではありますが、さすがに少々うんざり。元気なのは社員が庭に植えたゴーヤだけという今日このごろです。あらためて「暑中お見舞い申し上げます」。

 さて、炎熱ふりそそぐ8月1日、浅野太鼓では第3回目の「楽市楽座」をおこないました。長引く景気低迷の影響を受けて、人も地域も企業もどことなく沈滞ムードに押されがちな昨今、浅野太鼓の活性化と地域の話題づくり、そして何よりも従業員の意気高揚を目的に企画したこの催事。
 キャッチフレーズは「新しい自分さがし」。来場者には身近に太鼓にふれていただくことで新しい自分を発見していただき、また従業員たちには担当を越えてさまざまな新規商品を開発することによって通常業務とは違った仕事の楽しみをみつけてもらうという趣旨。
 4月に第1回、6月に第2回を開催。ワークショップやミニライブ、小物づくり体験など、それぞれに回を重ねるごとに進行もスムーズになり、暑気払いも兼ねて臨んだ第3回目。
 今回は手づくりのプールも登場し、夏休みと重なったこともあって親子連れの皆さんなどが多数ご来場。大盛況のうちに太鼓三昧の真夏日を終えました。
 それにつけても、こうした催事が実現できるのも、従業員のモノづくりに対する真剣な姿勢と、日曜返上で参加してくれる協力があってこそ。これこそが浅野太鼓の真の財産であることをあらためて感じた一日でした。ご来場くださったお客さん、各種講座やライブに出演してくださった皆さん、軽食の屋台を出店してくださった業者の皆さん、従業員の皆さん、暑い中、本当にご苦労様でした。

 同じ8月1日、能登半島輪島市の名舟の集落では、前夜からおこなわれている「名舟大祭」の二日目。今では海外にも名を知られる「御陣乗太鼓」が、白山神社下の護岸堤で二日間にわたって豪快に鳴り響きました。今年は御陣乗太鼓保存会の結成50年目にあたり、太鼓を新調したいとのことで、祭りが明けた3日、保存会代表の北岡さんを訪ねて名舟へ。久し振りにお邪魔した御陣乗太鼓会館で、今から40年近く前に製作させていただいた太鼓と対面しました。

 あれは先代が元気で現場に立っていた時分。御陣乗太鼓特有の硬質の高音を出すため、木の吟味、革の吟味をきつく命じられ、革張りの際にもとくに念入りに音の吟味を重ねたことをなつかしく思い出しました。

 新しい太鼓の完成予定は10月。先代に叱られないよう、ふたたび精いっぱいの吟味を尽くして取り組みますので、輪島の皆さん、どうぞ楽しみにお待ちください。

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