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2011年6月23日

アメリカと日本、太鼓歴30年のそれぞれの重み

石倉さんと
「石倉さんと」
 6月としては異例の最高気温36度を記録した昨日、これまた真夏の陽射しのように熱い情熱でアメリカに太鼓を広めている石倉武政さんが訪ねてきてくれました。石倉さんは1980年代後半、1ドル270円の時代に大志を抱いて渡米。以来、ディズニーランドの日本館で、毎日、和太鼓チーム「祭座」の名で太鼓を通して日本文化を披露されて30年近く。このほどフロリダ州のオーランドに太鼓道場もオープンし、その報告を兼ねて久し振りに帰国されたとのこと。再会を祝して一献酌み交わし、アメリカの太鼓事情に耳を傾けました。石倉さんが言われるには、どうにか太鼓の普及には成功したが、和太鼓独特の「間」や「呼吸」を伝えるのは大変難しく、「太鼓」といえども異質の文化になりつつある。次の世代になった時、この文化がどう育っているかが気がかりと、今後の行方を心配されていました。アメリカならずとも、日本国内でも今の若者のリズム感は私たちの世代とは変わってきているのを実感しているだけに、石倉さんの危惧も理解できますが、お互いに全力で頑張っていくことを約束して盃を置きました。また会う日まで、どうぞお元気で。

いのちもやして、たたけよ。
(PDF:192KB)
 そして今日は長野県から佐藤健作さん、福井からは鼓童の一行が30周年記念公演の途中に立ち寄ってくれました。それぞれに近況など話しながら、一緒に昼食。ことに鼓童の皆さんとは結成以来30年間の思い出話など飛び出し、舞台メンバーに昇格したばかりの新メンバーも興味深そうでした。ちなみに、このほど鼓童から結成30周年記念誌「いのちもやして、たたけよ。」が発刊されましたが、この本は、太鼓に関わるすべての人にぜひ読んでいただきたいと願っています。今から40年前に現在の太鼓文化が萌芽した背景、これまでの成長の経緯、今後の展望など、今現在の太鼓を知ることと同じく大切なことがこの本には書かれているからです。これからも太鼓の世界で生きるには、この40年の歴史をぜひ読んでおくべきことを強調し、本日のページを閉じることにします。
鼓童
「鼓童」

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2011年6月15日

南の太鼓、北の太鼓

光宴
(PDF:675KB)
 北陸はいまだ梅雨入りしないままに晴天が続いていますが、自然の時計はしっかり針を進めているらしく、庭では水色のアジサイの花が開きはじめました。そんな先週末、山口県新光市で「ひかり太鼓」の創設35周年記念式典と記念コンサートがおこなわれました。ひかり太鼓は昭和48年、旧光市誕生30周年を記念して市民憲章が制定された際、憲章を広く推進するために光青年会議所が中心となって昭和51年創設されたもの。平成16年にその旧光市と旧大和町が合併して新光市が誕生した後も活動を続け、このたびめでたく35年の節目を迎えたわけです。コンサートではひかり太鼓を指導してきた島根の今福優さんとともに息の合った演奏を披露され、会場につめかけた地元の皆さんから大きな拍手喝采が贈られたとのこと。メンバーの皆さん、これからも新市発展のためにますます頑張ってください。楽しみにしています。

加藤木さん、内藤さんと
「加藤木さん、内藤さんと」
 同じ日、当地では加藤木朗さんと内藤哲郎さんのデュオコンサート。ともに伝統の太鼓を今に受け継ぎ、しっかりと地に足をつけて活動に励んでいる奏者です。こちらも今後が楽しみな若者たちです。
 若者といえば 、札幌市では第20回YOSAKOIソーラン祭り。今年は石川県の北國新聞チームが準大賞を受賞し、浅野の太鼓の音が札幌の街に響いていたと知人からの知らせ。そのタイミングで、祭りに参加された高知県「土佐山田太鼓」の西岡さんが北海道の帰路にご来社。毎年必ず遠回りして立ち寄ってくれる律儀さに感謝しつつ、四国方面の太鼓の近況などの話で盛り上がり。元気で活躍されている姿に私も元気をもらった週末でした。西岡さんと
「西岡さんと」
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2011年6月 3日

兵庫と香川、力強い太鼓の響きに元気をもらう

 昨年より十数日早く西日本から関東にかけて梅雨入りしたとのニュースが流れて1週間。ここ北陸も雨模様の日が多い今日このごろですが、一方で充分に水分を吸収した木々の葉が、次第に若葉から青葉へと緑を濃くしています。まさに生命の息吹を感じさせる風景です。

海洋紀行
(PDF:181KB)
  さて、5月27日、「和太鼓松村組」のメンバー木村優一くんのソロコンサート「海洋紀行」が京都でおこなわれました。「和太鼓が海を渡って異境の地で異質の音楽と出会い、新しい音の世界をはぐくんでいく」という意味で名づけたというタイトルにふさわしく、海をテーマにした和太鼓のソロあり、ジャズとのコラボレーションありの意欲的な舞台。ことに今回は、長く在籍した松村組から独立することを宣言した直後だけに、ひとしお熱が入っているように感じられました。思えば18歳で高校の師・松村先生から太鼓の手ほどきを受けて18年。立派にソロ奏者としてやっていける力をつけたのは、本人の努力もさることながら、つねに陰になり日向になり指導してくださった松村先生の大きな支えがあってこそ。その感謝の気持ちを忘れず、どうかいっそう大きく成長されることを楽しみにしています。

さぬきの鼓響
(PDF:188KB)
 翌々日の29日は、香川県宇多津町で「さぬきの鼓響」。今からおよそ30年前に善通寺市で「善通寺龍神太鼓」を立ち上げ、以来、多くの若いチームを育ててきた石井響宇山(修三さん)が、3年前から毎年開催している太鼓芸能発表会。今年は地元11組に、私共の焱太鼓がゲストにお招きいただき、それぞれに個性が光る舞台が繰り広げられました。太鼓界で「四国にこの人あり」と言われる石井さん、「香川に根づいた太鼓文化を次の世代に残していくのが一番の務め」というお言葉に、大きな元気をもらった演奏会でした。皆さん、お疲れ様でした。


石井さんと 「石井さんと」
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