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2013年3月20日

先駆者の自負と意地を感じた舞台

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 9日、林英哲さんのソロ30周年記念コンサート「七つの輪具」の横浜公演にお邪魔しました。英哲さんとは鬼太鼓座時代から面識があり、ソロになられてからもできるだけ公演に足を運んできましたが、そのたびに芸の熟達の度合いを深めてこられたのを実感してきました。そして今回の舞台もまた、前回の舞台よりさらに研ぎ澄まされたものを突きつけられたような心地がして、まさに至福のひと時を過ごさせていただきました。緊張のほどけたアンコールでも、ひょうひょうと歌う「太鼓節」は、意図的に客の拍手を求める演出とは一線を画し、すべての演奏を終えた瞬間に客席から湧き上がった粒立った拍手の中に観客の心からの賞賛の気持ちがこめられていたように思います。この太鼓界という世界で、30年にわたり孤軍奮闘して業界を牽引してきた英哲さんの自負と意地が見えた舞台でありました。

 今年はここ白山市で毎夏開催している「白山国際太鼓エクスタジア」が第20回を数えるため、記念公演として昼・夜2回公演を実施します。その夜の部で英哲さんの「七つの穂具2013」を再演していただきます。どうか多くの皆さんにご覧いただきたいものです。

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2013年3月 7日

感謝と大失態

 公益財団法人日本太鼓財団からの依頼により、昨年6月から今年2月にかけて、全4回にわたり一級指導員研究会で太鼓の話をする機会をいただき、先日、宮崎において第4回目を無事終了しました。振り返れば第1回目の室蘭を皮切りに、一関、岐阜、宮崎と、話下手な私の講義を皆さんよく聞いてくださったこと、あらためて感謝しています。そしてこのような機会をくださり、ご自身も毎回会場に駆けつけてくださった塩見理事長には、深く御礼を申し上げます。人前で話すことは決してたやすいことではなく、毎回、私なりに資料を準備し、太鼓づくりについて復習したことは、思えば何よりの学びとなりました。至りませんでしたが、本当にありがとうございました。

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 さて、日本の太鼓の中でも、胴に「木星」とよばれるクサビを打ち込んだ珍しい大太鼓が26基もあるのが熊本県宇土市です。そこで鼓童の藤本さんと今福優さんがその大太鼓を演奏するというので、3月2日にお邪魔しました。3年に一度行われる雨乞い祭りのほかは大太鼓収蔵館に保管されている木星大太鼓は見れば見るほど豪快で、なぜこのような形になったのか今も謎に包まれているというミステリアスな由来とともに、深く印象に残ったひとときでした。

 ところが、その余韻を吹き飛ばす大失態!熊本空港から乗った飛行機の中、売店で買ったコーラを飲もうと開栓した瞬間、勢いよく噴出して前後左右のお客さんを直撃。それもそのはず、売店から飛行機の中まで左手にコーラを持ったままずっと小学生のように元気に手を振って歩いてきたのですから、その間中揺られていた炭酸は出口をみつけて吹き出すのは当たり前。そんな気配りもできず、周囲の皆さんに多大な迷惑をかけてしまったこと、反省するばかりです。ごめんなさい。

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 すっかり意気消沈しつつ、向かったのは静岡県御殿場市。富岳太鼓リサイタルの第20回公演。記念の公演だけに3時間近い舞台でしたが、代表の山内強嗣さんをはじめ、気合いのこもった演奏にふれて、すっかり元気復活。

 新たなエネルギーをもらって帰途についた旅でした。やれやれ…。

 

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