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2016年9月30日

国立劇場「日本の太鼓」公演に思う

 

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9月に入り、3日に東京練馬で「太鼓集団天邪鬼」の30周年公演、4日に浜松で「都田九重太鼓」の35周年公演、21日にふたたび東京にもどって国立劇場で「大江戸助六太鼓」の60周年公演と、三つの周年記念公演。それぞれに並々ならぬご努力と情熱により今日まで継続してこられた偉大さに、あらためて頭が下がる思い。ことに「鼓の語らい」と題した大江戸助六太鼓公演は宗家小林正道さんの独特の打法を60年にわたって貫いた、まさに「太鼓道60周年記念公演」であり、一芸に秀でた太鼓打ちの足跡をまざまざと見せつけられたように思います。小林さんをはじめ、皆さん、本当におめでとうございました。 

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 続く周年事業は、国立劇場の「日本の太鼓」。今年は劇場の開場50周年を記念した特別企画の二日間公演。初日に「八丈太鼓」「尾張新次郎太鼓」「石見神楽」「林英哲と風雲の会」、二日目に「佐原囃子」「陸前高田気仙町けんか七夕太鼓」「琉球國祭り太鼓」「林英哲と風雲の会」と、二日間の出演者が入れ替わることもあり、両日じっくり観覧しました。

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 この「日本の太鼓」公演、思い起こせば39年前、昭和55年に「日本の太鼓」を企画・実現された当時の芸能部プロデューサー・西角井正大先生との出会いは、その後の私の太鼓観になんと大きな影響を及ぼしたことか。すでに民俗学者としても高名だった西角井先生は、北陸の小さな太鼓屋の倅(せがれ)だった私に気さくに声をかけてくださり、太鼓をつくるだけで芸の面にはまるで無知だった私は、太鼓にも「伝統の太鼓」「民俗芸能の太鼓」「創作の太鼓」のジャンルがあることなど、多くのことを教わりました。

  今回、公演のプログラムに『「日本の太鼓」の述懐と、現状と展望』と題して掲載された先生の巻頭文には、国立劇場でいかにして「日本の太鼓」公演が行われるようになったか、その経緯と、スタートにこぎつけた先生のご苦労が記されています。国立劇場の主旨である伝統芸能公演の枠の中に太鼓を入れたことの難しさと、その厳しさを乗り越えて今大きく開花した太鼓芸能の現状を思うと、先生の学問的思考により太鼓を芸能として位置づけた先駆者としての熱意に、いっそう敬意の念が湧くばかりです。先生のご苦労に報いるためにも、我々もますます頑張らなければと、背筋が伸びた公演でした。

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