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2008年8月23日

三ノ鼓、TAIKO JAPAN、縄文最中のこと


 工場では先週から三の鼓の彩色が佳境に入りました。雅楽に使われる三ノ鼓は胴に漆や金箔で華やかな文様を描いた加飾が特徴で、漆の特質として湿度の高い梅雨時から秋口にかけてがもっとも乾燥が早く、仕事のしやすい時季にあたります。彩色を担当している中さんは、元は九谷焼の絵付けに従事していたベテランの職人。連日の暑さもなんのその、中さんの手許で日に日に華麗さを増していく鼓胴を眺めるのが、このところの私の楽しみの一つです。

 一方、工場の外は相変わらずの慌ただしさで、先週末の15日から今週の19日まで、東京の青山劇場で恒例の「TAIKO JAPAN」を東京新聞と財団法人児童育成協会との共催で開催しました。15日が「太鼓見聞録外伝」、16・17日が「東京国際和太鼓コンテスト」、16~18日が「和太鼓カレッジ」、19日が「青山太鼓見聞録」というスケジュールで、一連のイベントに使用する200張あまりの太鼓をすべて会社から東京まで搬送するため、社内は13日から大わらわ。それぞれの催事に使用する太鼓の仕分けが13日、4tトラック4台に積み込んだのが14日、15日は早朝5時に社員12人とともに3台の車に分乗して会社を出発。正午ごろに青山到着後、さっそく看板設置やコンテストの仕込みにかかり、ひと息つく間もなくその夜からの「TAIKO JAPAN」に突入しました。

 全5日間にわたる一大イベント、今こうして振り返ればあっという間に終わったような気もしますが、てんてこ舞いの舞台裏で今年もスタッフの疲れを癒してくれたのが「縄文最中」。このお菓子は栃木県大田原市の名物で、第3回目のコンテストの組太鼓部門一般の部で最優秀賞を受賞された栃木県の「与一太鼓」の早川さんが、翌年から毎年楽屋に差し入れてくださっているものです。今ではコンテストといえば縄文最中というほど私たちにはおなじみのお菓子になり、一年ぶりの再会を楽しみにしています。早川さん、今年もどうもありがとうございました。

三ノ鼓 絵付け
三ノ鼓 絵付け

青山劇場前
青山劇場前

スタッフと
スタッフと

コンテスト出場者
コンテスト出場者

美味しい縄文最中
美味しい縄文最中

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2008年8月10日

たいころじい第33巻発刊から、今日このごろ


 先月末、「たいころじい」第33巻を発刊しました。年に2回の発行とはいえ、最少のスタッフで制作しているため、読者の皆さまにお届けするまでにどうしても時間がかかり、ご迷惑をおかけすることもありますが、内容的には胸を張れるものになっているのではないかと自負しています。今回の特集では平等院の飛天像にスポットを当て、大きな写真で紹介しています。それぞれの像が太鼓を打つ姿はどれも優美でしなやか、まさに日本の様式美が凝縮されているような端正な趣があります。ぜひ心静かに目を通していただきたいページです。

 そして今月に入り、まず8月2日は、三河を拠点とする「志多ら」が、金沢市の隣の津幡町でコンサートを行いました。志多らは、東京国際和太鼓コンテスト第1回の組太鼓部門一般の部で最優秀賞を獲得した実力のあるチーム。あれから7年、さらに力をつけ、真摯に太鼓に向かう姿勢に、なんともいえない爽やかさを感じさせられました。これからもますますのご精進を。

 6日は、6月27日に交通事故で他界された「御諏訪太鼓」の創始者、小口大八翁の告別式と葬儀が、岡谷市のジョイントプラザマリオで執り行われました。葬儀委員長は日本太鼓連盟塩見和子理事長、喪主は故人に長く連れ添った奥様のさえ子さん。会場には北海道から九州までおよそ1,000人の参列者が駆けつけ、和太鼓芸能を現在の隆盛に導いたともいえる小口翁とのお別れにふさわしい盛大な葬儀でした。塩見理事長の葬送の辞に続き、多くの知人・友人の代表が弔辞を述べられましたが、どの言葉も生前の翁の人柄を彷彿とさせ、熱く胸に迫りました。小口さん、どうかやすらかにお眠りください。

 7日、山梨県の学校法人日本航空学園JAA太鼓アカデミーから21名の学生さんが、3名の引率の先生とご一緒に来社されました。半日にわたり、ワークショップや工場見学、私の講話、ミニ太鼓づくりなどを体験していただきましたが、どの生徒さんも礼儀正しく、真剣な様子に感服。チーム力を高めるために何事もどん欲に吸収しようとする生徒さんたちの探求心とともに、将来、生徒たちを社会に送り出す日に備え、日ごろから生徒指導に尽力されている先生方の努力に頭が下がりました。また、この日は滋賀県の「秀明太鼓」のメンバーとともに、香港からも12名の中学生の皆さんが来社。浅野太鼓にたくさんの学生さんたちの賑やかな声が響いた一日でした。

 8日夜、7月29日に開催した「白山国際太鼓エクスタジア2008 烈火 挑発」の打ち上げパーティー。全158名のボランティアスタッフのうち、およそ70名の皆さんのご参加をいただき、今年のエクスタジアのさまざまなシーンを振り返りながら「お疲れさま」の乾杯を交わしました。毎年エクスタジアを継続できるのも、スタッフの皆さんの積極的なお力添えがあってこそ。わがままな実行委員長ですが、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

 9日、長野県白馬村にて、舞踏家の麿赤兒氏率いる「大駱駝艦」の野外公演を観覧。河川敷に設けられた野外ステージは、中央アルプスの山々を仰ぐ自然豊かなロケーション。開演の午後7時30分には、こうこうと輝く半月と満天の星にも恵まれ、最高の公演環境。高原ならではの心地よい涼気の中で、金粉塗りや白塗りの裸体が繰り広げる幻想的な舞踏を堪能したひと時でした。麿さん、スタッフの皆さん、素晴らしい舞台をありがとうございました。

公演後の志多らさんと
公演後の志多らさんと

野外公演前
野外公演前

麿さんと私
麿さんと私

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