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2024年7月20日

2024エクスタ「復興と鼓動 太鼓の力」を終えて

 

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 この度の2024エクスタを無事に終えることができ、改めて太鼓の持つ不思議な力を実感いたしました。故郷が異なる奏者たちが、一心不乱にリズムを合わせ、自己を主張することで、音と魂が同化し、観る者や聴く者に太鼓の魅力を十二分に伝えることができた舞台でした。

 太鼓は古代から続く日本の文化遺産であり、その響きは私たちの心の奥深くに刻まれています。この公演を通じて、太鼓文化が持つ根源的な力と、その共鳴する音が持つ力強さを改めて感じました。太鼓の鼓動は、人々の心をつなぎ、共鳴させる力を持っています。


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 老若男女を問わず、一人の人間として、一人の奏者として太鼓と一体化する姿に、太鼓文化の未来への大きな可能性を見出すことができました。太鼓は単なる楽器に留まらず、私たちの精神と共鳴する存在です。

 すべての出演者の皆様、そしてご来場いただいたお客様に心から感謝と御礼を申し上げます。

 「能登に響く力」を!!

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2024年7月 5日

白山国際太鼓エクスタジア2024/07/05 復興へ鼓動〜響く力!

 

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 1993年の「壱刻壱響祭」から数えて第30回目となる太鼓コンサート「白山国際太鼓エクスタジア」の開催が、あと1週間後に迫ってきました。今回の願いは、なんといっても元日に発生した「令和6年能登半島地震」で被災した太鼓団体の皆さんに、前向きのエネルギーを奮い立たせていただける舞台にしたい。そんな思いで、サブタイトルを「復興へ鼓動〜響く力!」と。幕開けを飾っていただくのが、被災地まっただ中で手を挙げてくださった「能登・豊年祭り太鼓合同チーム」。七尾市と志賀町の七つの団体が一つになり、能登を愛する太鼓打ちの皆さんの熱い心意気を存分に太鼓にぶつけていただきます。

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 また佐渡島の「太鼓芸能集団 鼓童」や、2000年の噴火で島外避難を余儀なくされた三宅島出身の「三宅島芸能同志会」などが、巧みな打芸を繰り広げます。世に太鼓イベントは多くありますが、レベルの高さでは自信を持っておすすめできるエクスタジアに、どうぞおいでください。

 

 

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2024年4月24日

「成田太鼓祭」で渾身の打ち込みに聴き入る

 

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 4月20・21日、千葉県の成田山新勝寺境内を中心に、恒例の「成田太鼓祭」が今年も開催されました。今回は30周年記念ということもあり、例年にも増した賑わいで、2日間の演奏参加者はおよそ830人。コロナ禍以来、低迷がちだった太鼓界において、久し振りに活気づいた二日間でした。
 中でも、まさに「血湧き、肉躍る」ごとくに全身が熱くなり聴き入ったのが「夜舞台」での鼓童&三宅同志会の演奏。強烈な音魂がはじき出される、この熱さは何なのか! 太鼓に向き合う姿勢、全身全霊でひたむきに打ち込むことでほとばしる音のすさまじさ! 真摯に太鼓に向かい合う者だけが勝ち取る太鼓の清々しい響き!
 あらためて惚れ惚れと聴き入った太鼓に、久し振りに心を奪われた舞台だった。

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2024年4月 1日

懐かしの「遊びバチ」に出会う

 震災から三カ月、被災した人々も、被災を免れた人々も、平常とはかけ離れた、浮き足立った日々を送っているように思う。そのせいで、ふと気がつけば、もう3月も末日。あの日から、なんと目まぐるしく時間が過ぎたことだろう。

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 そんな落ち着きのない日々の中、心惹かれる太鼓チームに出会った。「遊びバチ」。今から50数年前、福井の「権兵衛太鼓」の玉村武翁が得意とした技。大バイ、小バイを操る地方の絶妙なタイミングで繰り出される見事な芸で、近年は目にすることもなかったバチ使いだが、今も継承している打ち手がいることに、一人嬉しさをおぼえたひとときだった。

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2024年1月28日

能登に祈る

 1月1日午後に発生した能登半島地震から28日。半島一帯は未だ惨状をとどめ、安否の不明な人々も19人と報道されています。今日このごろの厳しい寒さの中、一刻も早くご家族の元に帰れるよう祈るばかりです。

 輪島をはじめ、志賀町や七尾市、能登町など、能登方面には太鼓を通じて親しく交流を重ねている太鼓仲間も多く、何も手助けできない我が身の不甲斐なさを感じています。しかしながら、地震から1週間後には早くも林英哲さんから義援金が寄せられ、その後もオーストラリアのメルボルンで活躍する「和太鼓りんどう」の代表坂本典敏様や、ASANO TAIKO USにも全米から義援金が送られてきています。現在も「日本太鼓協会」諏訪会長様含む多くの団体、個人から支援の申し込みが相次いでいます。まことに有り難いことです。太鼓で結ばれた熱い思いを力に、被災された皆さんには、どうか一日も早く復興が叶うよう心から願っています。

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2024年1月15日

令和6年能登半島地震

 新しい年が始まりました。本来ならば年始のご挨拶を申し上げるところですが、皆さんご存じのように、本年は元旦早々思いがけない事態に襲われ、とても浮かれた気分ではいられないスタートとなりました。

 ことに能登方面では大変な惨状となっている様子をテレビや新聞などでご覧になっている皆さんも多いと思うので、ここでは控えさせていただきますが、能登にはたくさんの太鼓仲間や知人、親戚も多く、日日の報道を見るにつけ、本当に胸が痛みます。

 被害に遭われた皆さんの健康の維持と、一日も早い復興と安心で安全な日々になりますように祈り続けております。

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2023年12月15日

毎年恒例の「山祭り」に思う

 去る9日は毎年恒例の「山祭り」のため、白山比咩神社に参拝。山祭りとは木にかかわる職業の業者や職人が、この一年の山の恵みに感謝を捧げると共に、翌年の恵みと無事を祈る祭事。もう50年以上も続けている行事で、この師走の山祭りを終えると、ああ、今年もよく頑張ったなあ、と、なんとなくホッとする気分になるのが例年の感慨です。

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 しかしながら今年は、世界でもっとも良質な杉材を産出するレバノンで戦禍が続き、多くの人々が多大な犠牲を強いられている状況。レバノン杉といえば古代ローマの神殿を建設した際にも多用されたと聞いており、神殿に祀られている神々も現在の有事に胸を痛めているはず。どうか一日も早く戦火が終息することを願いつつ、わが財団も引き続き質の良い商品をつくり続けられるよう祈ったひと時でした。

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2023年11月20日

充実の「和太鼓シンポジウム」と「白山国際太鼓エクスタジア2023」を終えて

 

 私にとって今年最大かつ最重要な二つのイベントが、11月4日・5日の2日間に無事終了しました。ようやく胸の高鳴りもしずまった今、ここにあらためて総括したいと思います。

 まず一つ目が4日に開催した「和太鼓シンポジウム 太鼓の歴史と文化を次世代につなぐ」。第一部と第二部で構成したシンポジウムは、第一部に林英哲氏による基調講演をいただきました。演題はそのものズバリの「林英哲の太鼓」。太鼓奏者となって50年の「先達」としての思いから、一つひとつの舞台を創り上げてきた、その時々の思い入れ。そしてこれまでの多岐にわたる活動の根源にある、太鼓に対する表現者としてのあくなき探究心など、いずれも聴く者の腑に落ちる話ばかりで、あらためて英哲さんの太鼓に対する高潔で真摯な思いに胸を打たれました。

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 続く第二部は、古くから知己をいただいている文学博士で松任出身の小林忠雄先生、経済学博士の佐々木雅幸先生、そして前の国立劇場「日本の太鼓」ブロデューサーで芸術学博士の茂木仁史先生をパネリストにお迎えし、そこに私も加わり、これまでの太鼓芸能の流れと今後の継承について語り合いました。追わせて2時間30分の時間があっという間に感じられたほど、充実した時間だったと思います。ご観覧くださった皆さん、発言をくださった会場のお二方、そしてパネリストの先生方、本当にありがとうございました。ご苦労さまでした。

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 そして翌5日は「白山国際太鼓エクスタジア2023」。今回は第38回国民文化祭の白山市シンボル事業としての位置づけをいただいたので、サブタイトルを「祝祭の響宴〜鳴りわたる」とし、通常ならば門外不出の白山比咩神社舞女さんをはじめとする県内チームと共に、全国から10団体を招聘。現在の日本の太鼓の在りようを、客席の皆さんにつぶさに見ていただきました。このエクスタジアも二部構成で、第一部の太鼓の響宴に続き、第二部では古典と前衛芸術のコラボーションにより、異次元の舞台芸術を展開。英哲さんの太鼓と麿赤兒さんの舞踏、そして藤舎呂悦師匠の小鼓と藤舎貴生さんの横笛が、まさに一期一会の見事な舞台を繰り広げました。思い返しても「さすが!」としか言葉がないほどの舞台。ご出演くださった皆さん、本当にお疲れさまでした。そしてありがとうございました。

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2023年11月 3日

泰山北斗を目ざし、今年もエクスタジア

 今日は毎月恒例、崇拝する白山比咩神社の「おついたち参り」へ。そして拝殿に掲げられた、これまた毎月恒例の今月の言葉は、「泰山北斗の如し」。権宮司の解説によれば、「泰山は、山の代表。北斗は、星の代表。ともに人々に仰ぎ見られるものであるところから、その道の大家として尊ばれる人物をたとえていう言葉」だそうで、よく耳にする「泰斗(たいと)」とは、その略だという。

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 そのような大人物には到底ほど遠い我が身ではあるが、私が実行委員長となり1993年からスタートした白山国際太鼓エクスタジアが、まもなく今月5日に開催される。30年にわたって心血を注いできたイベントを間近に控え、今年もまた粛々と準備に余念のない今日このごろ。一人でも多くの人に、エクスタジアならではの至高の舞台を見ていただきたいと切に願っています。

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2023年10月25日

福井、太鼓の名手逝く

 

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 このところ芸能界や政界、経済界などで著名な人物の訃報が相次いでいますが、太鼓の世界でも名手が逝かれました。福井県に太鼓道場を構えておられた車屋正昭さんが、21日、病のために亡くなられました。享年73歳 (法名 釈 響昭 位 )

 1960年頃、福井に伝わる「三つ打ち」の打芸を習得するため、有志で組織する「みどり会」に高校生で入門。持ち前の音楽センスを発揮し、伝統の三つ打ち奏法に精神性を取り入れて進化させました。1995年、イギリスの太鼓グループ「無限響」の立ち上げに参加。99年には旧美山町の足羽川のほとりに「車屋正昭太鼓道場」を設立し、世界中から訪れる太鼓研修生を数多く指導されました。

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 近年はコロナもあり、消息が途絶えていたところ、かつて車屋さんから太鼓指導を受けた、イギリスの無限響代表MIYUKIさんから、車屋さん入院の連絡があり、急ぎ福井の病院に向かったのが19日。その時は比較的落ち着いた病状のように見えたのですが、それから二日後には旅立たれました。思えば私も知らなかった入院のことを、海外でいち早く察知して見舞いに訪れた門下生がいることは、車屋さんがいかに世界中の太鼓打ちたちから慕われていたかの証明であると思われます。車屋さん、広く世界に門戸を開いて頑張った甲斐があったね。お疲れ様でした。両手のバチを置いて、どうかやすらかにおやすみください。合掌

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