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2024年4月24日

「成田太鼓祭」で渾身の打ち込みに聴き入る

 

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 4月20・21日、千葉県の成田山新勝寺境内を中心に、恒例の「成田太鼓祭」が今年も開催されました。今回は30周年記念ということもあり、例年にも増した賑わいで、2日間の演奏参加者はおよそ830人。コロナ禍以来、低迷がちだった太鼓界において、久し振りに活気づいた二日間でした。
 中でも、まさに「血湧き、肉躍る」ごとくに全身が熱くなり聴き入ったのが「夜舞台」での鼓童&三宅同志会の演奏。強烈な音魂がはじき出される、この熱さは何なのか! 太鼓に向き合う姿勢、全身全霊でひたむきに打ち込むことでほとばしる音のすさまじさ! 真摯に太鼓に向かい合う者だけが勝ち取る太鼓の清々しい響き!
 あらためて惚れ惚れと聴き入った太鼓に、久し振りに心を奪われた舞台だった。

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2024年4月 1日

懐かしの「遊びバチ」に出会う

 震災から三カ月、被災した人々も、被災を免れた人々も、平常とはかけ離れた、浮き足立った日々を送っているように思う。そのせいで、ふと気がつけば、もう3月も末日。あの日から、なんと目まぐるしく時間が過ぎたことだろう。

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 そんな落ち着きのない日々の中、心惹かれる太鼓チームに出会った。「遊びバチ」。今から50数年前、福井の「権兵衛太鼓」の玉村武翁が得意とした技。大バイ、小バイを操る地方の絶妙なタイミングで繰り出される見事な芸で、近年は目にすることもなかったバチ使いだが、今も継承している打ち手がいることに、一人嬉しさをおぼえたひとときだった。

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2024年1月28日

能登に祈る

 1月1日午後に発生した能登半島地震から28日。半島一帯は未だ惨状をとどめ、安否の不明な人々も19人と報道されています。今日このごろの厳しい寒さの中、一刻も早くご家族の元に帰れるよう祈るばかりです。

 輪島をはじめ、志賀町や七尾市、能登町など、能登方面には太鼓を通じて親しく交流を重ねている太鼓仲間も多く、何も手助けできない我が身の不甲斐なさを感じています。しかしながら、地震から1週間後には早くも林英哲さんから義援金が寄せられ、その後もオーストラリアのメルボルンで活躍する「和太鼓りんどう」の代表坂本典敏様や、ASANO TAIKO USにも全米から義援金が送られてきています。現在も「日本太鼓協会」諏訪会長様含む多くの団体、個人から支援の申し込みが相次いでいます。まことに有り難いことです。太鼓で結ばれた熱い思いを力に、被災された皆さんには、どうか一日も早く復興が叶うよう心から願っています。

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2024年1月15日

令和6年能登半島地震

 新しい年が始まりました。本来ならば年始のご挨拶を申し上げるところですが、皆さんご存じのように、本年は元旦早々思いがけない事態に襲われ、とても浮かれた気分ではいられないスタートとなりました。

 ことに能登方面では大変な惨状となっている様子をテレビや新聞などでご覧になっている皆さんも多いと思うので、ここでは控えさせていただきますが、能登にはたくさんの太鼓仲間や知人、親戚も多く、日日の報道を見るにつけ、本当に胸が痛みます。

 被害に遭われた皆さんの健康の維持と、一日も早い復興と安心で安全な日々になりますように祈り続けております。

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2023年12月15日

毎年恒例の「山祭り」に思う

 去る9日は毎年恒例の「山祭り」のため、白山比咩神社に参拝。山祭りとは木にかかわる職業の業者や職人が、この一年の山の恵みに感謝を捧げると共に、翌年の恵みと無事を祈る祭事。もう50年以上も続けている行事で、この師走の山祭りを終えると、ああ、今年もよく頑張ったなあ、と、なんとなくホッとする気分になるのが例年の感慨です。

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 しかしながら今年は、世界でもっとも良質な杉材を産出するレバノンで戦禍が続き、多くの人々が多大な犠牲を強いられている状況。レバノン杉といえば古代ローマの神殿を建設した際にも多用されたと聞いており、神殿に祀られている神々も現在の有事に胸を痛めているはず。どうか一日も早く戦火が終息することを願いつつ、わが財団も引き続き質の良い商品をつくり続けられるよう祈ったひと時でした。

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2023年11月20日

充実の「和太鼓シンポジウム」と「白山国際太鼓エクスタジア2023」を終えて

 

 私にとって今年最大かつ最重要な二つのイベントが、11月4日・5日の2日間に無事終了しました。ようやく胸の高鳴りもしずまった今、ここにあらためて総括したいと思います。

 まず一つ目が4日に開催した「和太鼓シンポジウム 太鼓の歴史と文化を次世代につなぐ」。第一部と第二部で構成したシンポジウムは、第一部に林英哲氏による基調講演をいただきました。演題はそのものズバリの「林英哲の太鼓」。太鼓奏者となって50年の「先達」としての思いから、一つひとつの舞台を創り上げてきた、その時々の思い入れ。そしてこれまでの多岐にわたる活動の根源にある、太鼓に対する表現者としてのあくなき探究心など、いずれも聴く者の腑に落ちる話ばかりで、あらためて英哲さんの太鼓に対する高潔で真摯な思いに胸を打たれました。

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 続く第二部は、古くから知己をいただいている文学博士で松任出身の小林忠雄先生、経済学博士の佐々木雅幸先生、そして前の国立劇場「日本の太鼓」ブロデューサーで芸術学博士の茂木仁史先生をパネリストにお迎えし、そこに私も加わり、これまでの太鼓芸能の流れと今後の継承について語り合いました。追わせて2時間30分の時間があっという間に感じられたほど、充実した時間だったと思います。ご観覧くださった皆さん、発言をくださった会場のお二方、そしてパネリストの先生方、本当にありがとうございました。ご苦労さまでした。

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 そして翌5日は「白山国際太鼓エクスタジア2023」。今回は第38回国民文化祭の白山市シンボル事業としての位置づけをいただいたので、サブタイトルを「祝祭の響宴〜鳴りわたる」とし、通常ならば門外不出の白山比咩神社舞女さんをはじめとする県内チームと共に、全国から10団体を招聘。現在の日本の太鼓の在りようを、客席の皆さんにつぶさに見ていただきました。このエクスタジアも二部構成で、第一部の太鼓の響宴に続き、第二部では古典と前衛芸術のコラボーションにより、異次元の舞台芸術を展開。英哲さんの太鼓と麿赤兒さんの舞踏、そして藤舎呂悦師匠の小鼓と藤舎貴生さんの横笛が、まさに一期一会の見事な舞台を繰り広げました。思い返しても「さすが!」としか言葉がないほどの舞台。ご出演くださった皆さん、本当にお疲れさまでした。そしてありがとうございました。

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2023年11月 3日

泰山北斗を目ざし、今年もエクスタジア

 今日は毎月恒例、崇拝する白山比咩神社の「おついたち参り」へ。そして拝殿に掲げられた、これまた毎月恒例の今月の言葉は、「泰山北斗の如し」。権宮司の解説によれば、「泰山は、山の代表。北斗は、星の代表。ともに人々に仰ぎ見られるものであるところから、その道の大家として尊ばれる人物をたとえていう言葉」だそうで、よく耳にする「泰斗(たいと)」とは、その略だという。

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 そのような大人物には到底ほど遠い我が身ではあるが、私が実行委員長となり1993年からスタートした白山国際太鼓エクスタジアが、まもなく今月5日に開催される。30年にわたって心血を注いできたイベントを間近に控え、今年もまた粛々と準備に余念のない今日このごろ。一人でも多くの人に、エクスタジアならではの至高の舞台を見ていただきたいと切に願っています。

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2023年10月25日

福井、太鼓の名手逝く

 

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 このところ芸能界や政界、経済界などで著名な人物の訃報が相次いでいますが、太鼓の世界でも名手が逝かれました。福井県に太鼓道場を構えておられた車屋正昭さんが、21日、病のために亡くなられました。享年73歳 (法名 釈 響昭 位 )

 1960年頃、福井に伝わる「三つ打ち」の打芸を習得するため、有志で組織する「みどり会」に高校生で入門。持ち前の音楽センスを発揮し、伝統の三つ打ち奏法に精神性を取り入れて進化させました。1995年、イギリスの太鼓グループ「無限響」の立ち上げに参加。99年には旧美山町の足羽川のほとりに「車屋正昭太鼓道場」を設立し、世界中から訪れる太鼓研修生を数多く指導されました。

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 近年はコロナもあり、消息が途絶えていたところ、かつて車屋さんから太鼓指導を受けた、イギリスの無限響代表MIYUKIさんから、車屋さん入院の連絡があり、急ぎ福井の病院に向かったのが19日。その時は比較的落ち着いた病状のように見えたのですが、それから二日後には旅立たれました。思えば私も知らなかった入院のことを、海外でいち早く察知して見舞いに訪れた門下生がいることは、車屋さんがいかに世界中の太鼓打ちたちから慕われていたかの証明であると思われます。車屋さん、広く世界に門戸を開いて頑張った甲斐があったね。お疲れ様でした。両手のバチを置いて、どうかやすらかにおやすみください。合掌

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2023年10月11日

国民文化祭で石川県の絢爛たる文化をご堪能あれ

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 あれほど暑かった夏がまるで嘘だったように過ごしやすい今日このごろ。ようやく人心地ついた秋半ばとなりました。振り返ればあの猛暑のさなかの9月9日、長崎県島原市へ。同県深江町で活動している「深江太鼓」の結成40周年記念式典。創立された岩永和昭さんは2009年に他界されたものの、岩永さんを慕う若者たちが今もチームを守っているのが嬉しい。会場には岩永さんの遺影が飾られ、もののふのごとくに威厳がありながら、穏やかな笑顔を絶やさなかった生前の様子が思い出されました。どうかこれからも岩永さんの遺志を受け継ぎ、50年、70年と、深江太鼓を継承されるよう願いつつ、有明の海をあとにした夏旅でした。

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 さて、10月に入り、石川県は第38回国民文化祭・第23回全国障害者芸術・文化祭が迫り、19の市町村が開幕の準備に大わらわ。ここ白山市でも昨日からたくさんの行事が目白押しで、あらためてわが古里の文化の香りを再認識できそうです。国民文化祭といえば、石川県での前回の開催は2002年。今回は31年ぶりの開催で、前回の文化祭をきっかけにスタートした「白山国際太鼓エクスタジア」も今年は文化祭の白山市シンボル事業として11月5日曜日に開催します。3連休の一日でもあるので、どうか白山市まで足を伸ばしてお楽しみいただければ幸いです。お待ちしています。

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2023年9月 8日

大田原市「与一太鼓」の創立30周年おめでとうございます

 去る2日、栃木県大田原市で活動されている「与一太鼓」の創立30周年記念公演へ。久し振りに聴く与一太鼓の演奏はさすが40年の深みを感じさせる奥行きがあり、祭り太鼓には笙や龍笛も取り入れて格調高く、一方、現代音楽作曲家の藤田正典先生に依頼した創作曲は今なお斬新さを感じさせ、しばし太鼓の調べに聴き惚れたひと時でした。

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 藤田先生といえば、亡き小口大八さんの代表曲「汎神」を、石井眞木先生の「モノクローム」より先に作曲された新進気鋭の作曲家で、2009年に63歳で逝去されるまで和太鼓に暖かいまなざしを注いでくださった恩人です。あらためて偉大なご恩に深謝。
 それにしても与一太鼓は、40年の間に着実にメンバーのバトンタッチを繰り返し、創立当時のメンバーからその子らへ、そして今はお孫さんたちの世代がレパートリーを受け継いでいる姿に拍手喝采。
 

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 翌日は、沖縄から茂木仁史学術博士ご来館、11月4日の国民文化祭「和太鼓シンポジュウム 次世代に太鼓の歴史と文化をつなぐ」の打ち合わせ、そして翌日はアメリカ、フロリダ州のディズニーワールド日本館でご活躍の「MATURIZA祭座」石倉武政さんご来館。最新のアメリカの太鼓事情などに花が咲き、実り多い再会となりました。どうかますますのご活躍を!(関連記事*太鼓の泉通信浅野昭利ブログ2011年6月23日) 

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