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2015年10月22日

先斗町の洗練された美にふれながら、男の太鼓を思う

 

 我ながら無粋を絵に描いたような私ですが、先週、料亭「井雪」さんのお招きをうけて、京都先斗町歌舞会による舞踊の催し「水明会」にお邪魔しました。会場の先斗町歌舞練場の前には開演前から舞子さんや芸妓さん、ご贔屓筋と思われる紳士・淑女の皆さんがにこやかに談笑され、さて観客席も満席の賑わい。緞帳が上がった舞台の、華やかで洗練された美しさにすっかり魅了されてしまいました。

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 その一方で、なぜか心に浮かんだのは、まるで対極にある「男の太鼓」。九州は大分県の「湯布院源流太鼓」の長谷川義さんのことでした。もともと寡黙的な雰囲気のある長谷川さんですが、一歩舞台に上がればその存在感は並々でなく、舞台を支配する圧倒的な力強さ、場を支配する雰囲気には鳥肌が立つほどです。他の追従を許さないあの強さは一体どこからくるのか。日ごろの鍛錬のたまものでしょうか。その答が見いだせるか、明年1月の鼓童とのジョイントの舞台を思い描きつつ、雅で奥の深い日本の美を堪能したひと時でした。

 

 

 

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2015年10月 8日

室蘭で二人の新たな船出を祝う

 4日、北海道室蘭市で、「橋本流地獄太鼓橋本光司鼓の道50年」とうたった「室蘭和太鼓會20周年記念演奏会」が開催されました。公演終了後、橋本宗家の活動50年を区切りに宗家を2代目に渡す襲名披露がおこなわれ、橋本さんと2代目となる櫛引秀明さんはじめ、参列者全員が神妙なおももちで式の次第を見守りました。

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 襲名の立会人の任をいただいたのは、私と、福島県の「愛宕陣太鼓連響風組」代表の斎藤通夫さん。私自身、太鼓にかかわって50年近くになりますが、今も第一線で活躍している宗家が、このような形で円満に宗家を次の世代に手渡す場に臨んだのは初めてのこと。橋本さんの広い心をあらためて実感した襲名式でした。

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 続く祝賀会では、橋本さんを慕う打ち手の皆さんが北海道全土から駆けつけ、なんとも和やかで賑やかな宴となりました。宗家を渡したとはいえ、すぐに引退するわけではない橋本さん、そして新たに50年の歴史を背負って歩き出すことになった櫛引さん、お二人もどうかますますご壮健でご活躍されることを願っています。

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