2010年2月 9日

心に残る名器の音色


 仕事柄、コンサートに行くと言えばほとんど太鼓の公演ですが、2月2日、久し振りにヴァイオリンのコンサートにお邪魔しました。日本音楽財団によるチャリティーコンサートで、演奏者は竹澤恭子さんと江口玲さん。楽器は、日本音楽財団が一流の音楽家や若手の有望演奏家に無償で貸与している世界の名器「ストラディバリウス1710年製カンボセリーチェ」。となれば、これはもうあれこれ説明しなくてもどれほど素晴らしいコンサートだったか想像していただけるでしょう。胸にしみ入るような深い響きの音色と、下半身から上半身、肩、腕、手首、指先、顎と、全身を使って奏でるブラームスの名曲。目に映るのはヴァイオリンを奏でる演奏者の姿でありながら、耳に届くのはまるで演奏者とヴァイオリンが一体化して紡ぎ上げたかのようななめらかな旋律で、「表現」という行為の奥深さをあらためて感じさせられました。世界に稀な名器の音色と、努力を重ねた演奏者の技巧、そして演奏者育成に大きな貢献を果たしている日本音楽財団の理念。そのどれもに心からの拍手を送った演奏会でした。

 明けて3日。窓を開けると外は一面の雪景色。朝刊の一面は相撲協会理事選に貴乃花親方が当選としたとのニュース。二所ノ関一門を離脱して出馬し、当選した貴乃花親方は37歳。自分のことを振り返っても、男30代は何かをやれる年頃。きっと相撲界に新風を吹き込んでくれることでしょう。まだ誰の足跡もないまっさらの雪に重ねて相撲界の革新を期待し、清々しい一日の始まりを迎えた朝でした。

 翌々日の5日金曜日は、六本木のサントリーホールで、声明(真言宗普山派)と太鼓のコンサート『千響』。200人のお坊さんと太鼓とのコラボレーションは圧巻の太鼓絵巻。人の声と太鼓の音に酔いしれた2時間でした。
声明(真言宗普山派)と太鼓のコンサート『千響』
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 続く土曜日、同じくサントリーホールで釧路蝦夷太鼓のコンサート。メンバーは消防士や救命士の方々など、本業をまっとうしながら修練に励み、2時間の舞台は胸に迫るコンサートでした。終演後、太鼓の搬出を手伝いながら「よくぞここまでやった」。そんな思いがこみ上げ、打ち手の皆様に本当に頭の下がる思いでした。地方発東京コンサート、太鼓文化の裾野の広がりに乾杯! プロの方々も油断していられませんよ。
釧路蝦夷太鼓のコンサート
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2010年1月28日

大寒だより


 正月が終わったと思ったら、もう月末。先日、新聞のコラムに、なぜ年をとると月日のたつのが早く感じられるかということが面白く書いてありました。それによると一年の時間の感覚は、分母を年齢、分子を365日にした計算式で割り出せるそうです。つまり1歳の赤ちゃんは365/1で、一年は365日。10歳だと365/10になり、ぐんと一年がたつのが早くなります。その計算だと60歳では365/60ですから、1年の長さはなんと約6日。もちろんこれは冗談ですが、なるほど、そう言われれば、当たらずとも遠からずというような気もしますね。

 そんなふうに足早に終わりつつある1月の半ば、オーストラリアから来客。熊本のご出身で、今はメルボルンで太鼓の振興・拡大に努めている坂本敏範さん。和太鼓に対する熱い思いをとうとうと語る姿は情熱の人そのもので、そのフロンティア精神には頭が下がる思いでした。オーストラリアではほかにも佐藤綾子さんやシドニーの和太鼓グループTaiko'zも大活躍で、これからますます太鼓が盛んになりそうで期待がもてます。
メルボルンの坂本様
(メルボルンの坂本様)

 その翌週末は四国へ。最初に向かったのは愛媛県の旧津島町で、10年前に製作した樹根大太鼓「平安」の張替納品。久し振りに訪れた太鼓館は太鼓の台も床も塵一つなく清められ、太鼓つくり手としては嬉しい限りでした。次にこの太鼓の革をはずすのは2020年。というのは、この太鼓は実はタイムカプセルの役目も兼ねており、胴の内側には製作年にこの町に生まれた赤ちゃん全員の名が刻んであります。その子たちが成人式を迎える時に、革をはずして対面してもらおうというもの。その日まであと10年。私もとても楽しみにしています。
樹根太鼓
(樹根太鼓)

 その足で今度は高知へ。高知市で和太鼓普及に尽力している「土佐和太鼓 一響館」主催の「高知和太鼓コンテスト」に審査員としてお邪魔しました。一響館は永く学校教育や生涯学習に携わってこられた明神和宏先生が主宰する太鼓研究所で、コンテストは今年で4回目。一般の部と子供の部を合わせて26チームが参加し、年々向上している力量には驚くばかり。演奏技術の向上と地域の親睦を目的に開始されたコンテストの成果は、確実に実を結んでいるようです。明神先生、高知の皆さん、これからも頑張ってください。

 さて、1月20日の大寒から2月いっぱいにかけては、一年でもっとも寒さが厳しい時期。このブログを読んでくださっている皆さんも風邪などひかないよう、どうかお体に気をつけてお過ごしください。

2010年1月 3日

新年のごあいさつ


 新年おめでとうございます。

 2010年が始まりました。北陸は大晦日から寒気が強まり、元旦の朝は一面の雪景色。社会的にいろんな意味で息苦しさのあった昨年の空気を一新するかのような、清浄で静謐な年明けでした。

 そんな風景を眺めながら、年の始まりにあたって思うのは、やはりこの一年をどう進むか。そして10年後の目標をどこに置くかということ。予測不能の現代とはいえ、いや、だからこそこの会社を預かる者としては明確な指針をもって社業を推進していかなければなりません。厳しい経済環境の中、不安の多いスタートではありますが、何よりも「人の心」を大切に、智恵と創意を駆使して精いっぱい頑張ってまいりますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、年明けの我が社の明るいニュースを一つ。1月15日、毎年アメリカ・カリフォルニア州アナハイムで開催されている世界最大の楽器の祭典「NAMM Show」2010において、浅野太鼓は業界最古の打楽器メーカーとして表彰を受けることになりました。昨年末に飛び込んできた思いがけないお知らせはまさに創業400周年の年をしめくくるにふさわしく、式典にはこれからの社業を担う社長の恭央と浅野純代を出席させることにしました。外国の大きな式典で表彰されることの緊張感、そこで生まれるたくさんの人との新しい出会い。それらが恭央の今後のモノづくりの姿勢にいい影響を与えてくれればと思います。これもひとえにNAMMに浅野太鼓を紹介してくださったJapan Music Trades誌の澤野社長様ならびに前ヤマハ・トレーディング・ミュージック社梅蔭部長様と山内様のご縁によるもの。お三人には心より感謝申し上げます。

 恭央は翌日、十数年前にシルク ド ソレイユに納めた太鼓の張替にラスベガスへ。世界最大の歓楽街で、世界屈指のパフォーマンス集団の舞台にふれ、ここでもきっといい経験ができることでしょう。こうしてどんどん見聞を広め、十八代当主を受け継ぐ「器」を培っていって欲しいと願っています。

 皆さまもそれぞれに年頭の展望を描かれたことと思います。お互いにその目標点に一歩でも近づけるよう、全力で頑張りましょう。

 まずは本年の皆さまのますますのご多幸とご健康をお祈りいたしますとともに、旧倍のお引き立てを賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

2009年12月28日

どうか良い年末年始を


 今日は我が社の仕事納め。朝から社員総出で煤払いを行い、午後2時からの納会で手締めをして一年の業務を終了します。社員の皆さん、一年間、本当にご苦労様でした。


 その社員同士の社内結婚というめでたい出来事で幕を開けたこの12月、後半も何かと嬉しいことが続き、明るい気持ちで年末を迎えることができたのは、何よりの喜びです。


 まず19日、ヒダノ修一さんの20周年記念公演で、20年にわたる研鑽の舞台を堪能。翌20日は鼓童の12月公演にお邪魔し、和太鼓の本筋をきちんとおさえた丹精な舞台に、身体性と音楽との美しい相関関係をあらためて目にした思いでした。


 23日は大分を拠点とするTAOの東京国際フォーラム公演。こちらは鼓童とは対照的に、和太鼓の概念を打ち破るような奔放な演出で、舞台での表現の方法論に新たな可能性を実感させるものでした。いろいろな太鼓チームがこのようにいろんな手法をみつけ、互いに切磋琢磨しながらさらに和太鼓芸能を発展させていってくれるよう願うばかりです。


 26日、地元白山市の青少年チーム・サスケの初コンサート。太鼓を始めて15年、サスケ結成から7年。焱太鼓の山田瑞恵の指導のもと、コンサートに向けてここ数ヶ月の間ひたむきに稽古を重ねた頑張りを目にしていただけに、その成果が表れた舞台には、思わず目尻が下がってしまいしました。メンバーの皆さん、お疲れ様でした。


 そして最後に飛び込んできた嬉しいニュース。山本寛斎さんが「2009年空間デザイン賞」を受賞されたとのこと。寛斎さんにはこれまで「アボルダージュ」や「太陽の船」などたくさんのスーパーショーに太鼓で参加させていただきました。今回の受賞は、それらのスーパーショーの功績に対して贈られたということで、その一端にでもかかわらせていただいたことを、あらためて誇りに思います。寛斎さん、心よりお祝いいたします。


 さて、振り返れば今年一年、本当にたくさんのことがありました。中でも創業400周年記念事業では本当に多くの方々からお祝いとお励ましをいただき、また社員も一丸となって事業を盛り上げてくれ、お陰様で先祖に顔向けのできる催しとなりました。これもひとえに皆さまのご愛顧の賜と、深く御礼を申し上げます。


 来年の干支は寅。一日で千里の道を往復するといわれる虎の勢いを見習いながらも、しっかりと地に足をつけた商いに精進してまいりまずので、どうか新年も引き続きのお引き立てを、どうぞよろしくお願いいたします。
 では皆さま、どうか良い年末年始をお迎えください。

2009年12月 9日

「山祭り」で神々に感謝


  昨夜は草月ホールで「太鼓集団天邪鬼」の「伝統のひびき」公演。さすが熟練の見事な打芸を見せていただき、余韻を胸に響かせながら夜行寝台列車で帰途につきました。ガタンゴトンと列車に揺られながら、思い出したのは今から30年近く前のこと。現社長の恭央が中学3年のころ、二人でドイツ・フランクフルトの見本市(メッセ)に出張。現地で組み上げた6尺の桶胴太鼓をサークル・アンサンブルに買っていただき、帰り道は夜行列車でフランクフルトからパリへ。国境を越えるたびにバスポートの提示を求められ、明け方ようやくパリに着いた時は、馴れない夜汽車の旅に二人とも体がカチカチに固まっていたものでした。その恭央も社長に就任してまもなく10年。今年は42歳の厄年にあたり、つい先日厄払いの「初老祝い」を済ませたところ。あの中学生の恭央がと思うと、感慨深いものがこみ上げてきました。


 午前6時30分に金沢駅に到着。まっすぐ会社に向かい、8時過ぎに白山比咩神社に出発。今日は年に一度の「山祭り」の日。木にたずさわる職業の人が山の神様、木の神様に感謝を捧げる祭りで、社員一同つつしんで神前に手を合わせました。つい数年前までは、山祭りには建築会社や木地師などたくさんの人が参拝に来ていましたが、昨今の不況のせいもあってか、今年は我が社のほか1社、それも代表者1人のみ。我が社も決して業績芳しいわけではありませんが、ともかくこうして全員そろってお参りできるのは何よりも有難いこと。山の神、木の神、そして商いの神様に心からの感謝を捧げ、ますます太鼓づくりに精励してまいりますので、どうか引き続きのご愛顧をよろしくお願いいたします。

2009年12月 2日

師走入りに嬉しい出来事


 いよいよ師走に入ったものの、12月とは思えない暖かさ。過ごしやすいのは有難いけれど、これも「地球の温暖化」の表れかと思うと、将来の環境異変に一抹の不安を覚える今日このごろです。

 さて、師走を前にした11月27日から29日まで、高知で「エンジン01(ゼロワン)文化戦略会議」による「オープンカレッジin高知」が開催されました。 エンジン01文化戦略会議は、各分野の表現者・思考者たちが日本文化のさらなる深まりと広がりを目的に参集したボランティア集団で、2009年度オープンカレッジの大会委員長が林真理子氏、実行委員長に和田秀樹氏、実行委員に秋元康氏、浅葉克己氏ほかそうそうたる顔ぶれ。山本寛斎氏も委員の一人で、28日、寛斎さんのプロデュースで「太陽の船」高知バージョンが上演されました。獅子の気球と、地元の太鼓グループ「一響館 侍」の太鼓との共演でカレッジはいっそう盛り上がり、侍の逞しい演奏ぶりに大きな拍手が送られました。

 そして突入した12月、昨1日は月に一度の全社朝礼。明年4月4日に第1回を開催する「浅野太鼓 楽市楽座」に向けて、ワークショップや物販コーナーに並べる小物の発表会も合わせて行いました。社員それぞれがアイディアを駆使して試作した小物は30点余り。仕事の合間に太鼓の廃材を利用して仕上げた工夫の品は、どれも驚くほど見事な出来栄え。中には「あの社員がこれを?」と思うような意外な逸品もあり、楽市楽座のキャッチフレーズ「新しい自分探し」という言葉がそのまま社員にもあてはまっていることを実感しました。4月までにはさらに品質を高めてご来場の皆さんをお待ちしているので、どうぞお楽しみに。

 同じ日、読売新聞2面の「顔」のコーナーに、岐阜県恵那市で活動している太鼓奏者、加藤拓三さんが紹介されていました。加藤さんは昨年の東京国際和太鼓コンテスト大太鼓部門で最優秀賞を獲得した青年で、今年1月、「年内1000軒」の目標を掲げて太鼓の門付けライブをスタート。ついに11月26日に目標を達成し、掲載された写真は喜びが爆発したような表情。加藤さんのまっすぐな頑張りに心からの拍手を贈るとともに、社会的に注目を集める"時の人"「が取り上げられるコーナーに太鼓奏者が登場したことにひとしおの嬉しさを感じた出来事でした。


2009年11月26日

駆け足の11月


 まるでカレンダーと競争しているように、またたくまに一日一日が過ぎていく日々、ふと気がつけば11月ももう終盤。いやはや、このブログを記すおかげでなんとか我が身の行動を振り返ることができているものの、そら恐ろしいほどに早い時の過ぎようです。というわけで、今月の覚書を。


 11月3日、大阪で「リズミックボクシング」という新しいフィットネス事業を成功させた(株)リタムさんの設立15周年記念イベントへ。ボクシングのBGMに太鼓を使い、リズムに合わせて体を動かすスタイルは、音楽とスポーツを組み合わせた新しいタイプのボディワーク。目を輝かせて汗を流す会員の皆さんに圧倒されながら、太鼓のさらなる可能性を実感したひと時でした。


 6日は、フランスに暮らす三女一家が久し振りの帰省。まもなく1歳になる孫の太陽君の笑顔に目尻も下がり気味。


 9日から15日までは、白山市と姉妹都市関係を結んでいるオーストラリアのペンリス市へ文化交流の旅。白山市からの一行25名のほか、同じく姉妹都市である藤枝市から46名、それに中国と韓国の使節団も加わり、現地で太鼓やダンス、胡弓、歌舞劇などを披露しました。その中で、藤枝市のダンサーのリーダーが、舞台が終わるとすぐにVTRをチェックし「メンタルな部分の表現ができていない」と厳しい表情でメンバーに活を入れていました。それを聞いて、技術だけでなく、人間性や内面の表現がいかに舞台に反映するかをあらためて教えられた思いで、若いリーダーの毅然とした姿に深く胸を打たれました。


 行程最終日はシドニーに移動。現地の和太鼓グループ「taiko'z」の道場で焱太鼓がワークショップを実施。ペンリスでもシドニーでもtaiko'zの評価は高く、長いおつきあいのある私としては、自分のことのように誇らしい気持ちでした。皆さん、これからも頑張ってください。


 帰国から1週間目の22日は、浅野太鼓の東京支社を兼ねた太鼓スタジオ「響和館」が主催する第2回目の発表会「響和祭」へ。会場の青山円形劇場には早い時間からボランティアスタッフの皆さんが応援に駆けつけてくださり、楽器の搬入から会場整理、受付など手際よく進めていただきました。次女の町子に切り盛りをまかせ、地道に運営してきた響和館でしたが、どうやら素晴らしいスタッフと会員に恵まれたようです。皆さん、これからもどうぞよろしくお願いいたします。


 翌23日、埼玉で「批魅鼓」さんの創立20周年記念コンサート。満席の観客に見守られた舞台は、代表の斎藤武さんの「批魅鼓をオンリーワンの太鼓チームに」という心意気が切々と伝わり、ゲストのヒダノ修一さん、林田ひろゆきさんも大奮闘。批魅鼓の成長ぶりをしっかり実感した記念公演でした。


 この日はほかに、豊田市で「しだら」20周年公演、兵庫で「氷ノ川太鼓」さんの20周年公演、京都で「和太鼓 悳」のコンサートがあり、社員で手分けしてお邪魔しました。それぞれに心に残る熱い舞台だったとのことで、皆さん、本当にお疲れさまでした。

2009年11月 4日

熱い心で晩秋へ


 11月に入った途端、めっきり肌寒くなりました。報道によれば、インフルエンザも季節性・新型ともに感染拡大しているようなので、皆さん、どうかくれぐれも体調管理に気をつけてください。
さて10月29日、浅野太鼓では今年7回目となるケヤキの植樹祭を行いました。今回はこれまでに植林した木々の手入れということで、幹にからみついた蔦類の切除や下草刈りなどの作業を中心に、社員全員で汗を流しました。7年前の最初の植林で植えたケヤキは幹の直径が10cmほどに成長しているものもあり、元気に空をさしている姿を見ると誇らしさがこみあげてきます。この木々を守っていくのも私たちの大事な務め。あらためてそんな思いを強くした一日でした。
翌30日は静岡県浜松市に発足して2年目となる「太鼓尊塾」の太鼓祭へ。太鼓尊塾は、鼓童研修所で研鑽した朝元尊さんが地域の子供たちに太鼓を広めるために主宰している太鼓文化研究所で、舞台では子供たちの元気いっぱいの演奏が繰り広げられました。いろいろとご苦労もあることでしょうが、浜松の太鼓文化を育てるために、どうかこれからも頑張ってください。

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(太鼓尊塾)



引き続き静岡に滞在し、31日は藤枝市で「第24回国民文化祭・しずおか2009」太鼓フェスティバルのリハーサル。今年は全国の21団体に加え、鼓童の藤本吉利さんと島根の今福優さんの黄金コンビがゲスト参加。静岡県太鼓連盟の皆さんの一致団結したスタッフ態勢のもと、リハーサルといえども緊張感がみなぎり、明日の本番への期待がふくらみます。

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(藤岡市国民文化祭)



そして11月1日。岐阜県の瑞浪市文化会館で「岐阜県高等学校総合文化祭 民俗芸能発表会」。県下7高校の太鼓部の皆さんが次々に日ごろの練習の成果を発表されましたが、そのレベルの高さにびっくり。ここまで上達するには部員の皆さんの努力はもちろん、保護者の皆さんの熱心な協力があってこそ。太鼓を通じ、親と子、生徒同士、顧問の先生や大きな心で見守ってくださる校長先生がお互いに絆を深めていることを思うと、嬉しい限りです。

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(岐阜県高校民族芸能祭)



発表会の終了後、ふたたび藤枝市へ。本番には間に会わなかったものの、打ち上げの席で盛況の様子をうかがい、ほっと安心。出演者の皆さん、関係者の皆さん、本当にお疲れ様でした。慌ただしかった4日間でしたが、気持ちは熱く晩秋に突入! です。

2009年10月26日

先々代の五十回忌法要にて


 一昨日の20日、先々代・新太郎の五十回忌法要を執り行いました。先代の義雄、つまり私の父はすでに他界しているので、父の弟で今年米寿を迎えた叔父が主となっての法要でした。代々お世話になっている寺で読経をいただいた後、縁者が集ったおときの席で、ひとしきりの昔話。7人の子をなした祖父の話は、12歳で別れた私にはどれも耳新しいことばかりで、今さらながらに祖父の生前の姿がしのばれました。

 それにつけても、浅野太鼓が今あるのは、代々の先祖のお陰だということをあらためて感じました。このところ体調がすぐれず、いつになく弱気になっていましたが、祖父の法要が私に元気をくれたようです。先行きがまったく見えない世の中ですが、一日一日頑張っていくしかない。そんな決意を期した一日でした。合掌。

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2009年10月16日

紅葉の季節、若手の挑戦


 紅葉の季節。つい先日まで濃い緑だった木々の葉が、日に日に黄色から赤へと色づいています。NHK大河ドラマ「天地人」で、幼いころの直江兼続が「あなたは紅葉になるのです」と母に説かれたシーンがありました。幹を守るために葉は散る。その散りぎわ、葉は自分の生命を燃やし尽くして真紅に色づくのだと。そう思って見れば、紅葉とはなんと理屈にかなったものか。

 そんな美しい紅葉になることを目ざし、我が社では今、二人の職人が新しい技術に挑戦しています。南君と紺谷君。南君は2作目ながら前回よりはるかに大きな御所車、紺谷君は初めての楽太鼓枠の製作にゼロから取り組んでいます。御所車、楽太鼓ともに、これまでは工程の一部を外注に頼っていたのですが、お客様のご要望に幅広く対応するにはやはり一貫した自前の技術が必要であり、これまで木工の現場で腕を磨いてきた二人にその任を託したのでした。

 「気配り」という言葉があります。これはもともと木工細工の「木配り」、つまり木をどう木取りして組み合わせれば、動かず、緩まない仕上がりになるかを見極めることからきているそうです。御所車は重量物を支え、かつ美観がものをいう工芸。楽太鼓も歪みのない真円の枠が命。どちらも的確な「木配り」「気配り」こそがもっとも重要な要素。二人がこの難しい課題に向き合い、土・日曜もいとわず研鑽に励んでいる姿は頼もしい限りです。窓の外の紅葉を眺めながら、若手の成長に胸がふくらむ今日このごろです。

研鑽に励む2人の職人