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2022年11月 9日

オセアニア太鼓会議のこと、そして悲しいお知らせと嬉しいお知らせ

 

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 10月24日から11月1日までの日程で、オーストラリアのメルボルンで、オセアニア地域で初めての「オーストラリア&ニュージーランド太鼓カンファレンス2022」が開催されました。日本からはゲストとして鼓童の斉藤栄一さん、焱太鼓の浅野町子、そして私もカンファレンスを共同で主催するメルボルンの非営利団体Taikokoro の綱澤綾子さんのお世話で、太鼓の歴史や構造に関する講話と革張りのデモンストレーションの機会をいただきました。現地の人々と親しく交流して感じたのは、オセアニアの地に確実に和太鼓が根づいていること。それは綱澤さんたち先駆者の努力にほかならず、あらためて頭のさがる思い。革の浸水加工など準備期間も含めて1週間の滞在は、大変充実した日々。綱澤さんご夫婦、ありがとうございました。

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  その間、日本からは思いがけない悲報。およそ40年にわたり公私ともに教えをいただいた日本総合音楽研究の会長畠山國彦さんが逝去されたとのこと。世はまさにマーチング全盛の1980年代初頭、あえて日本太鼓を広めたいと、幼児用の平胴や桶胴を開発し、注文をたくさんくださった畠山会長のご英断に驚きつつ、以後も豪放磊落、明朗闊達なお人柄に強く惹かれ、海外への旅にも同行させていただいたことなど、懐かしい思い出の数々。会長の先見の明により、台湾、日本国内に、今となれば確実に太鼓の裾野は広がり、太鼓界にとってはまさに功労者。その大きな背中を思いつつ、帰国後、ただちにご焼香へ。師を失った寂しさは募りますが、96年の生涯を見事に全うされた会長に、心からのねぎらいの言葉を捧げたひと時でした。 (写真上: 故畠山國彦さん中国 西安にて)

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 明けて3日の文化の日。今度は目の前がパッと明るくなるような嬉しい知らせ。秋の叙勲により、林英哲さんが旭日小授章を受賞されたと。佐渡の國鬼太鼓座以来、長い間英哲さんを見つめ、太鼓文化の功労者としてこれ以上の人はいないと感じていた者として、これ以上嬉しいことはありません。本当におめでとうございます。メールで英哲さんから授章のお言葉をいただきましたが、これもまた胸を打つ文で、やはり一芸に秀でた人のお考えは、私などには遠く及ばないものだということを今さらながら実感している今日このごろです。

 

 

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